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ガッカリ

昨年、虎バサミで大けがをし、それでも回復し、元気に町内を

闊歩していた通称「がっかり」が、亡くなっていたそうです。

近所のHさんの家のそばで遺体で見つかり、その家の人が処理してくれたようです。

その猫は、犬星人様(犬好きの友人)のタヌキのえさ場に姿を現し、

じょじょに、我がえさ場にしていった策士の野良猫です。

飼い猫がいる家に忍び込んでは、猫餌を食い荒らし、

かけションをし、時には、その家の飼いネコと激しいバトルをくりひろげ、

怪我を負わせるという、悪行の限りを尽くしていた猫でもあります。

だから、人々の恨みをたくさんかっていた事は事実です。

うちも、ずいぶんしつこく被害を受けました。

それでも、棲み分けができないものか、悪さをしないで済むようにできないかと

考えあぐねて、出た結論として、犬星人様の所で

満ち足りた食事を与えれば、他に被害は及ばないのではなかろうかという推測のもとでの

餌づけでありました。私も、応援しました。

犬星人様は、猫にはド素人です。犬のプロフェッショナルなのに。

はじめは、犬並の大量のキャットフードを与えていました。

おかげで野ら猫には見えないデブ猫になっていきました。

だからといって、すぐに、町内の飼い猫がいる家の盗人業からは、

完全に足を洗ってはくれませんでした。

(だから、虎バサミで足を切られたのかもしれませんが、、。)

我が家に関して言えば、襲撃を受ける頻度が減ったことは事実でした。

もともと、なわばりをアピールする生き物ですから、習性として仕方のないことで

完全にやめさせることは無理だったのかもしれません。

シャーシャー威嚇ばかりしていたがっかりも、

いつしか、犬星人様の指についた餌の汁をじかに舐めるまでになっていました。

私と犬星人様は、ガッカリの変貌を観察し、心を開いてくれる兆候に

ささやかな喜びを感じていました。

しかし、そんな楽しみ方は、

ガッカリに恨みを持つ人たちには不愉快な行為でしかなかったようでした。

犬星人様宅横にしつらえた、ガッカリのえさ場を睨みつけている人が何人かいたことも事実です。

だから、今回のガッカリの突然の死と、関連付けて憶測してしまいます。

でも、やめます。ガッカリは、そこに暮らす人間たちが自分の事で

もめて不愉快な関係になっていくことを望んではいないでしょう。

少しの間でも、声をかけてくれ、呼びかけると餌をたっぷりくれた人間がいて、

日だまりで、腹いっぱいのお腹をさらけ出し昼寝ができた日々を過ごせた事が

あっただけ、幸せだったとあの世から、犬星人様にお礼を言っていると思います。

野良猫でも名前を付けちゃうと、特別になります。

「がっかり」なんて

名前をつけちゃったばっかりに、突然遺体で発見されたという知らせをうけて

なんかほんとうに自分の気持ちが「がっかり」になってしまいました。